はじめに
2018年映画史上最大級の話題作として注目を受けている本作。MCUとしては記念すべき10周年の記念作でもありアベンジャーズシリーズでは第三作となります。
今回アベンジャーズが激突するのは最強の敵である邪神王サノスです。さらに今回はアベンジャーズだけではなくガーディアンズ・オブ・ギャラクシーやスパイダーマンまで参加するというまさに焼肉弁当のような映画です。
出演陣はロバート・ダウニー・ジュニアやクリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソンといった豪華キャストはそのままにガーディアンズ・オブ・ギャラクシーに出演していたクリス・プラットなども出演。
1と2に出ていたジェレミー・レナーは残念ながら出演していませんでした。どうやらホークアイについては独自の展開があるようなので、ファンの方はご期待ください。
出典:©MARVEL
アベンジャーズ インフィニティウォー 批評(ネタバレ注意)
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前二作とは監督が変わってしまったものの、アクション映画としては屈指の出来である本作。
今まで最強候補だったハルクを簡単に倒すほど強いサノスに対してアイアンマン・ドクターストレンジ・スパイダーマン、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーたちが闘う方法がかなりトリッキーで知能を生かした戦い方だったのが印象的でした。
単純に強いという敵相手にはあえて真正面で挑むより、心理戦や不意打ちや連携攻撃で挑むしかないというまさに人間らしい戦い方です。人間も自分たちより大きな体を持った猛獣たちを武器や連携攻撃で狩っていたというのは有名な話です。
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しかし、サノスがあまりにも強くて本当にこんな奴に勝てるのか?と思えてきましたが、まさか本当に勝てなかったというのはかなり衝撃的でした。
最期に消えていくスパイダーマンの悲痛な「まだ死にたくない」という言葉は身が裂けるかと思いました。
まさか時間操作まで使えるとは想像もできませんでした。あの時間を操作するシーンはジョジョに出てくるディアブロの「キングクリムゾン」を思い出しました。
しかし、ただ超能力に比重が傾いてるだけではなくハルクを越える怪力と戦闘力の持ち主であったことからも本人の戦闘力が元々高いのに超能力という技巧が上乗せされているのでしょう。
心技体それぞれの能力を備えたサノスはまさしくラスボスに相応しい存在です。クライマックスで新兵器とともにやってきたソーに対して「なんで頭を狙わなかったんだ?」と問いかけるシーンがありますが、これにはさすがに納得です。
FPSをやっていたらわかるのですが、敵を狙うにはやはりヘッドショット一択しかありません。心臓を狙っているようでは相手によけられてしまう可能性が高くなるのです。
キャラクターのほとんどが死んでしまった後にエンドクレジットがあり、全てが終わった後「サノスは帰ってくる」というコメントの絶望度はなんといったらいいのでしょうか。
吹き替えの声優が北斗の拳のサウザーでも有名な銀河万丈さんなのでますます絶望度が高い本作。
しかし、邪悪なだけではないサノス。彼には独自の思想と考えがあります。
その目的はなんと宇宙の人口を半分に減らすため、どうやら食糧危機や人口増加を憂いていたサノスはインフィニティストーンを集めていたという驚愕の事実が明らかになります。
確かに現実問題として人口が増えすぎれば食料が少なくなります、サノスは「弱者強者や貧富の格差関係なく殺した」と語っていますが、この決断はかなり正しいのかもしれません。
一方にかたよれば宇宙はバランスを崩す、サノス自身の言葉にもある通りこの宇宙に調和というものがあるのかもしれません。
養女であるガモーラに「世の中はバランスが一番大事なんだ」と語りかけるサノス。その姿はただの悪役ではなく純粋な父として娘を愛してる姿があります。
サノスの言っていることは正しいのか?
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しかし、ここでふと考えたのですがはたしてサノスの言っていることは正しいのでしょうか?現在の地球に置き換えてみましょう。
現在、世界では人口70億人がくらしているとされています。しかし、2015年に研究された一部の予測ではなんとそれ以降人口は徐々に少なくなっていくのではないかという推測があります。
そして、高度に文明化された社会ほど実は人口減少に直結するともいわれています。実は21世紀後半以降はアジアや欧州では徐々に人口が少なくなり、北米はほぼ横ばいでなんと一番増えるのはアフリカ圏だとされています。
さらに今世界で最も人口が多いとされている中国ですらなんと少子高齢化と人口減少に悩まされているとい未来が待っていることが多くの研究者の間で予測されています。
なにがいいたいのかというと、実は地球においてはすでに人口は減少していってるのです。
この映画においてサノスの住んでいた惑星ではどんなことが起きていて本当に人口が増えていってるのか?食糧問題に悩まされていったのか?といったことは断片的に語られていましたが、おそらくもしかしたらサノスは大きな勘違いをしていたのかもしれません。
サノスは非常に賢く強い男だったからこそ、こういった問題を深く考えすぎだったのかもしれません。とはいえ、宇宙は広いので本当に人口が増えすぎてしまったのかもしれません。
個人的には自分の愛していた養女のガモーラを殺してしまったときの悲しい目や最期のやり遂げた時の遠い目などから察するに恐らく本当はかなり思慮深く謙虚な性格をしていたのかもしれません。
さらに生まれる場所が違えばおそらく、アベンジャーズの仲間になれたのかもしれません。
なお、原作のサノスとは全くキャラクター的には別物で原作のサノスは死の女神デスに報われない愛をささげるこれまた悲しく誰からも愛されない暴君として描かれています。
しかし原作のサノスはかなりニヒリストで虚無的な性格をしているからこそ死の女神を崇めるというまさに狂気の男で、倒すべき絶対悪として君臨しています。
もしかしたら映画のサノスも本質的はニヒリストで、人を信用できないからこそ人口を削減し調節しようと考えていたのかもしれません。
さいごに
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なんと悪が勝ち、アベンジャーズが滅びるというまさかの展開になった本作。
しかし、実は複数のキャラが後に続編展開を約束されているのもいるので完全に死んだというわけではなかったりします。
無論当然、サノスも帰ってくるというコメントがあったのでおそらく来年やる最終作で本当の意味での最後の戦いが始まるのかもしれません。
個人的には20世紀フォックスを買収したのでX-MENとの共演も期待をしていたりします。ちなみにMARVEL世界は広く、サノスを越えるとんでもない悪役はアメコミの世界にはゴロゴロしているので彼らの映像化を期待しています。
最後のエンドクレジット後の映像は何?
MARVEL映画でおなじみの次につながるエンドクレジット後の映像では、アベンジャーズの創設者であり、元シールドの長官ニック・フューリーが久しぶりに登場しました。
しかし、目の前で人々が死んでいく最中、自身も送信機でどこかに連絡をしようとしますが、死んでしまいます。
ただ残された、その送信機には、あの「キャプテン・マーベル」のロゴマークが!
本作と2019年公開予定のマーベル新作映画「キャプテン・マーベル」は密接に繋がっているということになります。
ちなみに、キャプテン・マーベル、本名キャロル・ダンバースはマーベルヒーローであり、金髪と胸の星マークが印象的な女性ヒーローです。
また、2019年に公開される予定の「キャプテン・マーベル」では、MCU史上初の女性主人公であり、世界中から注目されています。
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