今、空前の将棋ブーム
藤井聡太六段の連勝・昇段の最年少記録の更新、羽生善治永世七冠に国民栄誉賞と、将棋は空前のブームとなっています。
将棋の関連書籍は書店でコーナーが作られ、将棋グッズの売り上げも伸びています。
漫画にも将棋漫画があります。ドラマ化された『月下の棋士』や『3月のライオン』などが代表的ですが、本日ご紹介するのは『ハチワンダイバー』です。
ハチワンダイバーとは?
出典:amazon.co.jp
『ハチワンダイバー』は週刊ヤングジャンプで2006年から2014年まで連載されていた柴田ヨクサル先生の漫画です。
全35巻375話の大作です。
主人公・菅田健太郎はプロ棋士を目指していましたが、プロにはなれずに賭け将棋で日銭を稼ぐ「真剣師」です。
プロ棋士の養成機関である奨励会にかつて在籍していたので、アマチュアからすればあまりにも強く、182勝0敗と負けなしでした。
しかし、彼は勝ちすぎた事で真剣を指す相手がいなくなりました。
その時、秋葉原には「アキバの受け師」と呼ばれる女真剣師がいると聞いて勝負を挑みます。
自分に勝てる真剣師などいない、と思っていた菅田は一局5万円の真剣を挑みましたが、完敗でした。
将棋しか能のなく、将棋だけがプライドの菅田は負けた事で再び将棋の勉強をしようと気持ちを切り替えますが、とにかく部屋が汚い。
郵便受けに入っていた清掃サービスのチラシに連絡すると、やってきたのはメイドの女の子でした。
しかしどこかで見た覚えがある…そのメイドの女の子こそアキバの受け師でした。
そして菅田は全財産の50万円を賭けて再び真剣を挑みます。
ハチワンダイバーの魅力・局面
出典:ぶるぶろぐ
この漫画には様々な局面が出てきて、数々の戦法を駆使します。
それらは実際にも存在します。
柴田ヨクサル先生自身も、子供の頃にプロを目指していたほどの腕前で、プロ棋士に飛車落ちで勝利を挙げるほどの実力です。
また将棋監修に鈴木大介八段もついており、作中の描写はしっかりしています。
他の将棋漫画ではあまり局面が登場せず、将棋を通して棋士の姿を描く作品が多いのですが、『ハチワンダイバー』に出てくる局面はプロも悩むほどだと言います。
将棋ブームのお供に
難しい局面が出てきますが、読みやすく描かれており、ルールが分かれば楽しめます。
また対局シーンのスピード感も必見です。
プロになれなかった成れの果てを描いた『ハチワンダイバー』は個性的な真剣師たちとの闘い、そして鬼将会という真剣師集団との闘いから全世界を巻き込む壮大なストーリーが展開されていきます。
将棋ブームのお供に、またゴールデンウィークの一気読みに最適の将棋漫画です。