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『ミザリー』とはスティーブン・キングの小説で映画化もされました。
ミザリーシリーズの作家ポール・シェルダンは、最新作で主人公のミザリーを葬る事でシリーズを完結させました。
書き上げた原稿を持っていく途中で自動車事故に遭いますが、中年女性・アニーに救われます。
アニーはミザリーシリーズの大ファンですが、最新作でミザリーが死んだ事が許せず、ポールを監禁し暴力を振るいながら小説を書かせようとします。
この小説には実はモデルとなる人物がいる、という都市伝説があります。
出典:amazon.co.jp
歴史的な事件とミザリー
ある時、スティーブン・キングにサインを求めてくる男がいました。最初は断ってましたがあまりにしつこいのでサインをしてやると、キングの作品についてあれこれ話し始めたそうです。
キングはなんとなその場を切り抜けました。
数年後、その男がテレビに映っていました。
彼の名前はマーク・チャップマン。ジョン・レノンを殺害した男です。
出典:時事ドットコム
そして、ジョン・レノンを殺した動機が「サインを断られたから」
この時の「ファンの狂気」にインスピレーションを得て『ミザリー』を書いたそうです。
もしサインをしていなかったら、この作品は誕生していなかったかもしれません。
実際は作り話
しかし、これはよくできた作り話です。
1980年のジョン・レノン殺害から1987年のミザリー発表まで7年も時間に開きがあります。
書き上げるには時間がかかり過ぎています。
そして、マーク・チャップマンはジョン・レノンにサインを拒まれていません。
彼はサインを受け取っており、それは写真として残っています。
出典:テニスコーチの雑多日記
精神的に不安定でサイコパスなチャップマンは、銃を買って犯行に及びます。
「ジョン・レノンを殺す事で注目を集め、有名になりたかった」
それが本当の動機のようです。
それでも『ミザリー』は怖い
都市伝説の内容がどうであれ、非常に怖い作品です。
映画版でもアニー役のキャシー・ベイツはこの作品で主演女優賞を受賞するほどで、その狂気に満ちた演技に圧倒されます。
「人間の怖さ」をたっぷりと味わえる、そんな作品です。