一部地域で混乱が広がった「ソフトバンク」の通信障害
ソフトバンクは12月6日、13時39分ごろから一部地域で携帯電話サービスの通信障害が発生したと公表しました。
交換設備の不具合により、音声通話とデータ通信が利用しにくいか、利用できない状態となった。
6日午後1時39分ごろから、広範囲で通信障害が発生
ソフトバンクによると、ソフトバンクとワイモバイルの携帯電話サービスで、6日午後1時39分ごろから、東京都心など、広範囲で通信障害が発生。
北海道や大阪、兵庫などにも影響が広がっていて、利用者から、「つながりにくい」などと問い合わせが相次いでいる。
障害情報を提供する「ダウンディテクター」によると、東京都、大阪府、愛知県、福岡県など都市部からの障害報告が多くなっている。
ネットでは、通信障害の報告が相次いでいた
ソフトバンクショップには、張り紙など対応に追われていた
この影響で、公衆電話を利用する人も増加
各、業者や設備に、様々な影響が出ていた模様
佐川急便によると、宅配便のドライバーの携帯電話がつながらなかったり、申し込みがあった荷物の集荷や再配達の情報がドライバーに届かなくなったりするなど影響が出た。
JR東日本では「モバイルSuica」で影響が出ていた
JR東日本によりますと、ソフトバンクの通信障害の影響で、携帯電話を使って駅の改札で自動精算できる「モバイルSuica」というサービスで入金ができなくなったり、ホームページでの乗車予約ができなくなったりしているということです。一方、モバイルSuicaを使った改札の出入りや買い物には、今のところ影響は出ていないといいます。
LCC「ジェットスター・ジャパン」では、搭乗券の確認に影響が出ていた
LCC=格安航空会社の「ジェットスター・ジャパン」によりますと、乗客が搭乗する際にソフトバンクの回線を使ったスマートフォンで搭乗券を確認していますが、通信障害の影響で、スマートフォンが一時、使えなくなったという。
通信障害は、世界11カ国でほぼ同時に発生していたことが判明
障害によって一時、119番通報ができなくなっていました。
6日午後から発生したソフトバンクの通信障害は世界11カ国でほぼ同時に発生していたことが判明。
これによりソフトバンクは今月19日に上場予定でグループから携帯子会社として独立目指す直前のトラブルとなりイメージダウンも避けられそうにない。
そんな中、午後6時過ぎから全国的に徐々に復帰し始めたという
原因はスウェーデン通信機器大手エリクソンのソフトウエアの異常で、旧バージョンに戻したところ復旧したという。
サイバーテロなどではなかったという。
エリクソンは原因について「証明書の期限切れ」と説明
エリクソンは原因について、SGSN-MME(Serving GPRS Support Node - Mobility Management Entity)の2つのバージョンに問題があったためと説明。
その問題とは、証明書の期限切れだった。
社長兼CEOは「弊社のソフトウェアの不具合によりご不便をおかけした顧客のみなさま、そしてそのお客様方に謝罪いたします」とし、不具合による影響を少なくし、できるだけ早く復旧できるように努力すると述べている。
総務省は、この問題に電気通信事業法上の「重大事故」と判断
総務省は、契約者全体という影響人数の多さと障害発生から復旧まで4時間余りという時間から、電気通信事業法上の「重大事故」と判断。
30日以内にソフトバンクに対して事故の詳細と再発防止策の報告を求める方針で、業務改善命令を出すことも検討するとした。
全国で起きていたソフトバンクの通信障害は、午後6時過ぎから全国的に徐々に復帰し始めました。